人気観光地のオスロで最も景色が良い場所はどこでしょうか。駅の方を見渡せるノルウェー王宮?それとも駅から南東部の面白い彫刻が並ぶEkebergparken Sculpture Park?
個人的にNo.1絶景ポイントとして進めたいのが、オスロ近郊にあるホルメンコーレンにあるスキージャンプ台です。ホルメンコーレンはノルディック競技の聖地。ここの競技場にあるジャンプ台はスタート付近まで登ることができ、そこから眺める景色は筆舌に尽くしがたいほどです。
そんなホルメンコーレンのスキージャンプ競技場に行ってきたので、ご紹介したいと思います。
ホルメンコーレン ジャンプ台の行き方
ホルメンコーレンはオスロ中心部から北西に位置している地区です。そこそこ登る必要がある勾配なうえ、徒歩ではとても行ける距離ではないので、公共交通機関を使いましょう。
オスロからホルメンコーレンに行くのにはメトロを使います。出発はご自身の近い駅からとして、とにかく1番線を使います。乗っていると、いずれ地上に出てグングンと登っていきます。Holmenkollen駅に着いたら降りましょう。
駅を降りてすぐ、この看板が目に入るはずです。矢印に従って歩いて行きます。道路に出たら渡って小道を登り、また道路に出たら道路沿いに右へさらに歩いていけば、巨大なジャンプ台が見えてきます。看板は各所に設置されているので迷うことはないでしょう。
ここまでくれば、あとはジャンプ台に向かって歩いていくだけです。なお、写真でジャンプ台の下に見えている建物はスキー学校です。
ホルメンコーレン スキー競技場の全容
スキー博物館に入らずとも、ジャンプ台の周りを歩いたり、観覧席を歩いたりするだけなら自由です。観覧席をフラフラしていると、ここがオリンピックで使われたことを証明するかのように五輪マークが。もっとも、ジャンプ台は当時のものではありませんが。
ここホルメンコーレンの競技場は1952年開催のオスロオリンピックで使われていますし、世界選手権もジャンプに限らず何度も開催されています。例えば日本では完全にマイナーで知らない人の方が多い競技ですが、バイアスロンの競技場も有しています。
バイアスロンとは、要するにクロスカントリースキーと射撃を融合させたような競技。これを含めて、ノルウェーはノルディック競技全てにおいて最強と言っていい国ですので、こういった施設の充実さは素晴らしいですね。近年ではアルペンも最強国になっていると思います。
5月下旬でも、インラインスキーを使ってトレーニングに励む選手の姿を見ることが出来ます。ウインタースポーツの選手は冬以外もトレーニングをし続けますので、言ってしまえばオフシーズンなど無いのです。
ここで練習できる立場であることと、身体つきと動きからして、おそらくナショナルチームレベルの選手でしょう。そんな選手の練習を間近で見れるのも、ここに来るメリットかもしれませんね。
ジャンプ台は数度にわたって改修されています。最初の完成は1890年代には完成して、1892年に最初のジャンプ競技が行われています。現在見られるこのジャンプ台は2010年に完成したもので、一番最近開催された世界大会は2011年のノルディック世界選手権ですね。
さて、ジャンプ台にはバッケンレコードというものがあります。そのジャンプ台で出た最長不倒記録のことですが、ここホルメンコーレンでは男女ともに日本人が記録を持ったことがあります。
かつては日の丸飛行隊と呼ばれたジャンプ強豪国であった日本。五輪でも多くのメダルを獲得してきました。そんな日本ですので、何人も名選手を輩出しているわけです。2020年現在は小林陵侑選手が圧倒的に強いですね。
このバッケンレコードの中にも日本人選手の名前が載っているのが分かるでしょうか?名前の横にJPNと書かれていれば日本人です。
まず右上にいるのが江遠要甫選手。長野県出身のジャンプ競技者としては初めてオリンピックに出場しました。ジャンプ台そのもののサイズの違いや技術の進歩によって、今とは比べ物にならない記録ではありますが、当時は78mでも最高レベルだったのです。
右下に見えるのはご存知、高梨沙羅選手。女子ジャンプ初期から活躍していて、Wカップで男女通じて最多の56勝、また表彰台100回(19-20シーズン時点)を達成しており、ホルメンコーレン・メダルすら受賞しました。見ての通り2回記録していて、女子の記録は今もこれが最高です。
何故か男子の方は2011年で表示が途切れてしまっているものの、実はレジェンドこと葛西紀明選手が2016年にバッケンレコード143mを記録しています。
因みに現在は2019年にノルウェーのアンドレアス・ヨハンソン選手が記録した144mとされています。
ジャンプ台からの絶景
ジャンプ台の上まで登るには、併設のスキー博物館に入らなければいけません。スキー博物館の内部はここでは紹介せず、ジャンプ台に登ったところを紹介したいと思います。
スキー博物館の内部に関してはこちらの記事で紹介しています↓↓
博物館内部からエレベーターにて向かいます。鉄骨の建造物の中を進んで行くような感じ、ワクワクしますね。
そしてスタート台より上にきた時の景色がこちら。残念ながら海の方はこのようにケーブルが邪魔になっていますが、非常に長めが良い場所なのが分かります。ジャンプ台の方を向くと、ケーブルは幾分マシになります。
先ほどは自分が立っていたジャンプ台の正面が見えます。1番メトロで登ってきたわけですが、思いの外高い場所にあるようです。遠くまでの見晴らしが最高ですね。
選手たちはここを飛んでいくのですね。怖いのか気持ちいいのか、ジャンプの経験は私にはないので分かりません…最初の直滑降だけで怖くてできませんね…アルペンよりよっぽど怖い(笑)
反対側はどうなっているのかというと、ホルメンコーレンの村がよく見えます。ここに生まれ育った子供は赤ん坊の頃からノルディックスキーを覚えていき、世界最強のノルウェーチームの一員になっていくのでしょう。
絶景を楽しむと同時に、スポーツにおいて環境がどれだけ大事が思い知りました。
さいごに
ホルメンコーレンは、その名を冠する有名なスキーワックスメーカーがあるくらい、ノルディック競技者であれば憧れの聖地と言えますね。アルペン競技者である筆者も大興奮でした。
スキー競技に全く興味がない方であっても、オスロ中心部の喧騒から離れて、この絶景を見られるだけで来る価値はあります。ある意味日本人も縁のある地ですから、是非とも訪れてみてはいかがでしょうか。
読んでいただきありがとうございました。
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