ノルウェー ナットシェルを利用し、オスロ→オスロという長距離移動ながら日帰り観光を成功させてきました。
撮ってきた写真と共に、個人ツアーの流れや内容が分かるように写真たっぷりで紹介しています。まだ行くか迷っていたり。興味がある方はご一読ください。きっと行きたくなります。
オスロ→オスロの旅程
ナットシェルを使ってフィヨルド観光に行く方は、ベルゲン→ベルゲンや、オスロ⇔ベルゲン片道の旅行者が多いと思われます。その方が日帰りの負担が少ないですからね…しかし私はオスロ→オスロの旅を敢行してみました。私の全行程はこんな感じです。
6:25 オスロ(Oslo)中央駅出発
↓ ベルゲン鉄道(5h12m)
11:37 ミュルダール(Myrdal)着、12:13発
↓ フロム鉄道(57m)
13:10 フロム(Flåm)着、13:30発
↓ フィヨルド観光フェリー(2h)
15:30 グドヴァンゲン(Gudvangen)着、15:40発
↓ バス(1h30m)
16:55 ヴォス(Voss)着、17:10発
↓ ベルゲン鉄道(5h50m)
23:00 オスロ(Oslo) 着
早朝から深夜までかかることが分かります。半日近くを移動に費やすことになり、オススメできないルートですが、オスロ発オスロ着でも日帰り自体は可能だということです。
オスロ出発からの絶景
早朝6:00頃にはオスロ中央駅にスタンバイ。ベルゲン鉄道はオスロからベルゲンまでの約490kmを結んでいる路線です。ヨーロッパ屈指の絶景鉄道でもあり、鉄道ファンもそうでない人も楽しめる列車です。
出発してすぐ、車窓からの景色がオスロ郊外の森や畑が美しいです。長閑な田舎の印象を受け、高い山もまだまだ見えません。
首都からすぐの距離でこれだけ家も少ないし、日本との差が大きいなと感じますね…そして、この景色は徐々に荒涼とした大地に変わっていきました。
気が付けば「Geilo」という駅では立派なスキー場が見え、さらに進んでいくと「Ustapset」駅を過ぎていきます。この辺りから景色は一変して雪の大地に。この時点で既に絶景です。5月ながら豊富な雪が残っています。
ベルゲン鉄道で最も標高が高い「Finse」駅ではパラグライダーを楽しむ人や、クロスカントリースキーを楽しんでいる人も。クロスカントリースキーの板をかついで列車に人が乗り込んでくるなんて信じられない光景でした。
もう南極みたいですね。雪と氷と岩だけがある大地。アイスランドを思い出します。ここまでの景色を日本で見るなら登山をするしかありません。ベルゲン鉄道に乗ってれば5月でも見れるなんてお得すぎますね。
ミュルダール駅に到着、乗り換え
5時間に及ぶ鉄道の旅も全く苦にならないくらい良い景色でした。ミュルダールに着いたのは予定通り11:37着。途中の駅では明らかに遅れていたのに、最後には定刻通りです。
ミュルダールでも標高は800mを超えており、晴天ながら肌寒いほどです。
ここで乗り換えを待つため、乗客はしばしの休憩。乗ってきた電車を撮ったり、周りの景色を撮ったりしていました。
駅舎内には休憩できるカフェスペースもあり、お土産の購入も可能です。中にあるフロム鉄道のパンフレットは日本語表示もありました。物価が高いノルウェーですので、節約の為にスーパーで買ったパンを食べつつ乗り換えを待ちます。
絶景再び!フロム鉄道
ミュルダールでベルゲン鉄道からフロム鉄道へ乗り換え。緑色の懐かしい雰囲気を醸し出す車両です。車内も木を基調としていて、落ち着いた印象。使い込まれていても綺麗です。
世界一急な鉄道と言われ、最大傾斜は5度となっています。
乗り換えてから30分もしない間にショースの滝に到着し、鉄道は停車。乗客が撮影する時間を与えてくれます。
滝の落差はなんと200mを超えており、その水しぶきが柵越しに離れて見ているこちらまで届くほど。そして大迫力のこの滝の見所はもう一つ。写真右手の遺跡のような建物になります。
ここで急に音楽が流れだし、美しい衣装を着た女性が滝をバックに踊りだします。この女性は「フルドラ」という妖精にちなんでいるそうで、夏季はショース滝でこのショーが見れます。
とはいえ、滝の近くですので飛沫も舞いますし風も強いです。頑張って踊ってましたが、絶対に寒いでしょうね…プロ魂を感じました。
ほんの10分にも満たない時間ですが、滝を楽しむのには十分です。
さて、列車はなおも進んで行きます。車窓からの景色は常に美しいのですが、車内でもちょっとしたイベントが。モニターにフロム鉄道の歴史についての解説が流れるのです。
これに加えて、車内では景色のアナウンスが英語で流れるので、乗客たちはあっちへ行ったりこっちへ行ったり。私も移動しながら写真を撮り続けました。
そんな中で列車は停車。フロム鉄道で唯一列車同士がすれ違う場所があり、そこで逆方向からやってくる対向列車と対面です。
この地点はミュルダールとフロムの中間付近になります。車窓からの景色は常に美しく、眺めていて飽きることはありません。川の水は澄んでいて、フロム教会も小さくて可愛いです。
雪山が見えてきて、段々とフロムへ近づいてきました。
フロムからフェリーでフィヨルドへ
ミュルダールから1時間程度でフロムに到着します。フロムは人口500人程度の小さな村ですが、ソグネ・フィヨルドのお膝元であり、沢山の観光客で賑わっている美しい場所です。
フロムには入場無料のフロム鉄道博物館もあります。フロム鉄道の歴史について学ぶことができます。
かつて使われていた車両も展示してあります。そのほか、鉄道建設時の道具や写真も展示。気軽に入ることができますので、時間があれば寄ってみるといいと思います。
さて、私には博物館をゆっくり見る時間はなかったのですが、サクっと一通り館内を回った後にフェリーに乗り込みました。
ソグネ・フィヨルドを遊覧
出発してすぐ、野生のアザラシを発見。遠すぎて上手く撮れませんでしたが、一応姿を写してみました。しばらくしたら潜って引っ込んでしまいましたが、野生のアザラシを見たのが自分は初めてだったので感動です。
フェリーはなかなかの速度で進み、船首で待っていると風をもろに受けます。しかし目に映る景色に夢中で、寒さなど気になりません。
全長は204km、水深は深いところで1,308mにも達する世界2番目のスケールのソグネ・フィヨルド。左右には標高1,000mを超える高い山が並び、青く美しい空と入江に心を奪われます。
気の遠くなるような年月をかけて氷河が浸食し、出来上がった地形。急峻な断崖絶壁に囲まれた深い溝の風景は、見る者を圧倒します。本当に美しく、テレビで観るよりも感動です。天気にも恵まれて運が良かったと思います。
世界遺産、ネーロイ・フィヨルド
ソグネ・フィヨルドは世界最大級のフィヨルドですが、その支流の一つがネーロイ・フィヨルドです。巨大なソグネ・フィヨルドに大して、ネーロイ・フィヨルドは世界で最も狭い幅を持っています。
フロムからグドヴァンゲンに近づくにつれ、辺りはネーロイ・フィヨルドと呼ばれる地形に。垂直な崖から落ちる滝、遠くに見える冠雪した山。どこを切り取っても絵になる風景、息をのむ美しさ。ずっとニヤけてしまいます。
特徴的だったのが水の変化。地形の問題なのか、ネーロイフィヨルドは特に波が静かでした。それゆえ水面が綺麗で、きっとカヌーなどで進んだら風景を反射するのかもしれません。次に来るときはカヌーでの移動も考えたいと思いました。
世界遺産になるのは納得の美しさ。きっと冬は雪と氷に覆われ、冬の美しさがあるのでしょう。1年中使えるノルウェー ナットシェルならば、季節を問わずここに来ることができるのです。
グドヴァンゲンに到着
2時間に及ぶクルーズはあっという間に感じてしまうほど夢中で景色を眺めていました。一回も座らなかったです(笑)
グドヴァンゲンにはビジターセンターがあり、ちょっとしたお土産屋も買えますが、殆ど駐車場のイメージです。寒いときは中で待つこともできます。
グドヴァンゲンからバスでヴォスまで移動。バスの前方にはしっかりと「Voss(ヴォス)」行きであることと、「Norway in a Nutshell(ノルウェー ナットシェル)」であることが書かれていて分かりやすかったです。見ての通り、スーツケースを持って来ている人も多いですね。
ここからヴォスまではバスに揺られながら景色を楽しめます。
ヴォスに到着、再びベルゲン鉄道へ
1時間半ほどかけえてヴォスに到着。バスはヴォスが終点かと思いきや、降りない乗客を乗せてそのまま走っていきました。なので寝ていたら乗り過ごしてしまうかもしれません…車内アナウンスもありましたが、要注意ですね。
待合室は右の写真のようになっています。WiFiはなく、トイレは有料です。寒ければここで時間を潰すことになります。
ヴォスの駅回りは特に何かあるわけでもなく、駅舎に売店があるくらい。しかしパニーニなど食べられるものは売っていますし、コンビニ並みの品ぞろえにお土産が加わっているイメージです。店員がフレンドリーでした。
あと何故か店の前に大きなトロールが居ます。
こうして電車を待ち、ベルゲン鉄道に乗り込んでオスロに戻りました。帰れたのは23時と深夜になりましたが、無事にオスロ→オスロの日帰りも可能だということが分かりました。
ただし、やはり移動が長くなるのは非常に疲れます。列車で寝るのも一応、日本より気を付けなければなりませんし、事情がなければベルゲン発着のものにした方がいいのでしょう。
さいごに
ということで、絶景のフィヨルド観光を済ませました。世界の絶景の中でも有名ですし、死ぬまでに見たいと思っていた景色を見ることができて大満足です。
自然の風景が好きな旅人は絶対に行くことをオススメします。
読んでいただきありがとうございました。
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