ルーマニアの首都、ブカレストの玄関口であるアンリ・コアンダ国際空港(空港コード:OTP)から市内への移動手段について解説します。初めてでも不安にならないよう、丁寧さと正確さに重きを置いた解説を目指しました。
手段は複数あれど、おすすめはバスですね。理由も交えてしっかり書いてありますので、参考にしてください。
ブカレスト空港から市内へのアクセス
日本からルーマニアへの直行便はないので、ブカレストに行かれる方は殆どが他国を経由してアンリ・コアンダ国際空港に到着すると思います。市内への移動手段に鉄道はなく、バスかタクシーの二択になります。
路線バス
安くて安全な一番おすすめの手段が路線バスです。空港を通る路線バスは4種類あります。
- 780番… Gara de Nord(北の鉄道駅)方面行き
- 782番…Baneasa Shopping Center行き
- 783番…ブカレスト市内行き、24時間
- 784番…ブカレスト市内(統一広場)行き、783番より速い
通常は783番を使うことになると思います。こちらは24時間ですし、出る頻度も多くて便利です。深夜～早朝の時間帯は本数が1時間に1本程度に減りますが、通常は2～30分に1本の頻度で走っています。
同じく市内へ行く784番は停車駅が絞られる分早く着き、1時間に1本だけ出ます。6時台～22時台までの運行です。
停留所と時刻表はこちらのサイトで確認できます。
タクシー
私個人としては海外でタクシーはなるべく使わないようにしていますし、おすすめもしません。ぼったくりが多いからです。ブカレストは特に悪評が多く、現地の人にも勧めないと言われましたので、よっぽどの理由がない限りはバスで行くようにしましょう。タクシーの場合はおおよそ1.39～3.5lei(約33～83円)/kmほどかかるようです。
荷物が多いなどの理由があるならば、Uberを使うのも手です。先払いのためトラブルは起こりにくく、また料金が高くもありません。悪評が多いタクシーよりUberの方がはるかにマシです。もしくは、事前にタクシーを予約できるサービスを使うか。下記のHPは空港から、又は空港までのタクシーサービスです。
どうしてもタクシーを使いたいという方は一考の余地ありです。因みに空港にもタクシー配車ができる機械があります。これも選択肢の一つです。
アンリ・コアンダ空港の施設について
貧乏旅が多い私は空港泊がザラです。このアンリ・コアンダ空港でも勿論行いましたので、空港内の様子についても少しご紹介します。
空港内で出来ること
ATM、売店、写真のようなファストフード店、両替所などがあります。 両替でもATMでもいいので、空港に着いたらまずここで現金を用意してしまうのがベターでしょう。この後買うバスのチケットは売り場で買う場合は現金のみです。これは市内の路線バスでも同じです。クレカが使えるのはレストランやファストフード店やその他ショップ、チケット券売機など、限られてきます。
売店では飲み物など一通り買えますが、実はもっと安く買える場所があります。
それがバス乗り場の出口手前にあるスーパー「carrefour express」です。スーパーなので一通りのものは売っており、腹の足しになるものや飲み物が安く買えます。上の売店で買う意味がないレベルなのでこちらで買いましょう。因みにサンドイッチはパッサパサで不味かったのでお勧めしません。
空港泊は可能か
結論から言うと可能かつ比較的快適です。24時間の空港なので締め出される必要がないのはもちろん、寝やすい場所もあります。椅子は肘掛けがあるものが多くてキツいですが、おすすめは下記の画像のところ。
到着ロビーから出発ロビーに移動する通路にこのような平らな場所があります。実際、写真右のようにここで寝てる人も多かったですし、 寝てる人の下にある黒いクッションは備え付けです。ただし写真左のようにクッションなしの場所もあるので、運が良ければクッション付きになるかも…程度に思っておきましょう。
バスの乗り方
ここからはチケットの購入から乗車～下車までを解説いたします。
チケットの購入方法と料金
チケットを買う方法は2通りあります。売り場で買うか、メトロ以外の公共交通機関を運営しているSTB(Bucharest Transit Corporation) の券売機で買うか。
チケット売り場で買う
チケットはバスの乗り場で売っています。まず、写真の「Bus to Bucharest」の方へ向かいましょう。出口の手前左側には、先に紹介したスーパーがあります。チケット売り場は出口を出てすぐ右です。
チケット売り場は24時間運行のバスがあることに合わせて24時間オープンです。チケットは運転手から買うことができませんので、必ず事前に買う必要があります。なお、売り場は現金のみですので要注意。
英語はあまり通じませんが、「ブカレスト(Bucharest)」とか「City center」と言えば売ってくれます。空港～市内までの往復券で8.6lei(約200円)になります。内訳は往復料金7lei + Multipluカード初回発行料1.6leiです。なので片道は3.5leiになりますが、基本的に往復でしか買えません。なので市内から空港まで帰ってくることも可能です。
券売機で買う
上記の売り場のすぐ近くに写真のような券売機があります。
真ん中の「BUY TRAVEL CARD」を選択(画像左)。次に一番下の「Express trips」(画像右)と進んでいけば購入できます。こちらはクレジットカード利用可能です。
真ん中を選択 
一番下を選択
上記どちらの方法でもこの青いMultipluカード が手に入ります。これを持って乗車しましょう。
ブカレストのチケットは大きく分けて2種類、青いMultipluカードと緑のActiveカードがあります。これについては次の記事で詳しく紹介しています。
バスを見つけたら乗り込みます。私は783番を利用しました。
バスに乗り込んだらこの黄色い機械があるので、先ほど購入したカードをこの機械にかざしてください。この作業を忘れると50leiの罰金を取られるので要注意です。正しく読み取れれば緑色のランプが点きます。
下車する場所
当然ながら目的地によって降りるべきバス停は違います。おそらく多くの人が乗るであろう783番のバスのルートはSTB公式サイトに載っています(地図アイコンクリックしてください)。
ただ、私は終点のPIATA UNIRII(統一広場)で降りることを勧めたいです。ブカレストの中心ですし、なんと言っても噴水が見事です。また、メトロに乗って各所へ移動しやすいメリットもありますので、宿にすぐ行くといった理由がないならばPIATA UNIRIIで降りましょう。
この広場までの所要時間はおおよそ40～50分といったところですが、ブカレストの交通渋滞はそれなりに有名。1時間かかるかもしれません。
まとめ
バスを利用すればブカレスト市内へはとても簡単に行けます。あまり観光地としてはまだまだ人気がありませんが、物価も安く見所たっぷりな首都へ訪れてみてはいかがでしょうか。
万が一タクシーを使う場合は充分に気を付けて、気持ちよく観光できるようにしましょう！
読んでいただきありがとうございました。
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