あの世界的に有名な「叫び」を描いた画家エドヴァルド・ムンク。ノルウェーで生まれ、生涯の殆どをオスロで過ごした彼の作品の数多くは、オスロのムンク美術館に展示されています。
このムンク美術館、正式に移転が決まりまして、2020年6月にオスロのビョルヴィカ地区に開館します。旧美術館と比べてはるかに大きな13階の建物になる模様です。このほか、国立美術館の移転も決まっていますし、オスロは大幅なリニューアルを果たしそうですね。
ムンク美術館の公式HPにも移転について詳しく書かれています。
私個人は旧美術館に2019年5月下旬に行っていますが、その時と場所が変わるということ。旧で見た内部を紹介しつつ、新しい移転先についても行き方などを調べてみました。
ムンク美術館への行き方
さて、私がムンク美術館を訪れたのは去る2019年5月下旬のこと。その後の経緯を調べて見ると、どうやら少しずつ作品の移転を進めているのが2020年1月時点。そのためか旧美術館からは作品が少しずつ減っているようです。
しかしご存知の通り発生したコロナ禍によって世界的に大変な状況。公式HPによれば、オープンは2020年秋になる予定です。
予断を許さない状況ですし、ここでは両方への行き方を見ておきましょう。
ムンク美術館(新)の行き方
新しいムンク美術館の場所ですが、観光名所であるオペラハウスのすぐ近く。オスロ中央駅からも徒歩10分圏内です。以前よりずっとアクセスしやすくなります。
駅前の有名な「The Tiger」の像をスタートとすると、これほどまでに近い距離になります。
位置的にはビョルヴィカ地区内ウォーター・フロントになります。バーコード・ビルディングが立ち並ぶ大通りをさらに超えてオスロ・オペラハウスの方面へ行く必要があります。
まず虎の像の頭が向いている方向へ進んで行き、トラムが走る通りをさらにすぎて、次の通りで左折。そのまま真っすぐ進んでいけば、オペラハウスが見えてくるはずです。
オペラハウスをなおも過ぎて、下のストリートビューの場所までくれば殆どゴール。奥に見える上がカクっと曲がった建物が新ムンク美術館です。
この道順じゃなくとも、とにかく湾まで歩いていってしまえば分かりやすいと思います。
ムンク美術館(旧)の行き方
旧美術館は移転を控えているため来場者数は少なくなっているし、もうすぐゼロにもなるかとは思いますが、とりあえず行き方を知っておきましょう。
中心部からは徒歩でも行けますが、少々離れているため、バスか地下鉄を使っていくのがベターです。
地下鉄の場合の最寄り駅は「Toyen」、バスの最寄り駅は「Munchmuseet」です。バスを利用する場合は20番で行くといいでしょう。Munchmuseetの方がムンク美術館へは近いです。
ムンク美術館入場にあたって
ムンク美術館に行くにあたって、事前に知っておくといい情報は以下です。
チケットの買い方と料金
チケットの買い方は主に2通りです。現地にて購入するか、事前にオンラインで購入するか。
現地でもオンラインでも値段は変わりませんが、当日に混雑を避けるならば当然オンラインがオススメになります。公式HPから購入ができます。
Buy ticketsから進んで日付と人数を選択したら、クレジットカード入力で簡単に買えます。
荷物についての注意点
多くの美術館、博物館においてよく見る処置ですが、大きな荷物、リュック、そして傘や自撮り棒のような突起物は持ち込みが禁止されています。
荷物を預けるロッカーがありますので、不要なものはそこに入れます。カメラは持ち込み可能です。荷物検査をした後に入場です。
ムンク美術館の作品展示
旧美術館ですが、行った時の内部の様子をご紹介します。
「叫び」と「マドンナ」
ムンクの代表作である「叫び」。ムンクの作品はぶっちゃけこの一つしか知らないという方もきっと多い…はずです!(私がそうでした)
この「叫び」は「生命のフリーズ(The Frieze of Life)」という、1890年代に制作した連作の一つだそうです。「フリーズ」は凍る方のフリーズではなく、ここでは「シリーズ」に近い意味で使われている単語だとか。
実際にはこの人物が叫んでいるのではなく、幻聴に耐えかねて耳を塞いでいる様子が描かれているということですが、タイトルが「叫び」だと叫んでるんだなって思っちゃいますよね。
「叫び」は5点以上が制作されているそうで、油彩画・テンペラ画・パステル画×2・リトグラフの5点が知られています。
もう一つの有名作品である「マドンナ」。こちらも5つのバージョンが存在しているそうです。
イエスの母であるマリアを描いたものとされていますが、熟年の女性ではなく若い女性で表現されているのが特徴的と言われています。たしかに色んな絵画に出てくるマリアの絵は熟女というか、母性溢れる雰囲気ですけども、この絵だと少女に見えますね。
やはり教科書で見たことある絵を見てみると、芸術に疎い私ですらテンションが上がるものでした。
その他さまざまなムンクの作品
もちろん有名作品に限らないムンクの芸術は、この美術館に約28,000点も保存されています。しかし旧美術館ではそのうちの20%しか展示することができていなかったようで、完成する新美術館の方ではその約5倍の展示が見込めるそうな。
また、ムンクのデスマスクも見ものの一つ。非常にリアルでちょっと怖いような面白いような。デスマスクなのでリアルに決まってはいるんですけども。
芸術レベルがゼロの私でも結構楽しめました。美術好きならたまらない場所なのだと思います。
内部にはカフェもお土産コーナーもありました。2020年完成の新館は更にパワーアップし、ムンク以外のアーティストの企画展やコンサート等の文化イベントを開催できる複合施設になる予定です。
さいごに
移転してパワーアップした展示が楽しめるムンク美術館。芸術に大して造詣が深くない私でも、「叫び」や「マドンナ」をはじめとしたムンクの作品は見てて楽しかったです。
オスロに来たら寄っておきたい観光地の一つ、是非とも移転して綺麗に、立派になった美術館を訪れてみてください。私もまたオスロに行った時は絶対に訪れたいと思います。楽しみです。
読んでいただきありがとうございました。
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